「ローカル力」と「エンタメ力」で世界を変える!!
北海道下川町×吉本興業 SDGs推進における連携協定

昨年12月に発表された、第1回「ジャパンSDGsアワード」で、SDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞を受賞した北海道下川町と、特別賞(パートナーシップ賞)を受賞した吉本興業が、このたびSDGs推進における連携協定を結び、 「プロジェクト“下川町株式会社”」をスタートさせることになりました。

会見会場内には下川町で作られたアロマが焚かれ、モミの木エッセンシャルオイル漂う中、 アイスキャンドルが灯されステージは、下川グリーンが施され、下川町から届いたアカエオゾマツが飾られました。

司会を務める千鳥より、SDGsとは2015年に国連で採択され、持続可能な社会の実現のため、2030年までに世界が取り組む「17の目標」を掲げたものであることや、下川町は人口約3400人、高齢化率約39%の北海道にある小さな町でありながら、持続可能な地域社会の実現を目指し、①森林総合産業の構築(経済)②地域エネルギー自給と低炭素化(環境)③超高齢化対応社会の創造 (社会)にチャレンジしていることなどが述べられたあと、今回の連携協定についての趣旨説明がなされます。
2018.07.03
北海道下川町長・谷一之氏
下川町は豊かな資源を元に持続可能な地域社会の実現を目指してがんばっているが、経営資源としての人材や仕組み作りが乏しく、「エンタメ力」が不足していること、そしてその「エンタメ力」を吉本興業との連携協定を結ぶことにより強化したいと思っていることを明かします。

大﨑社長
これを機会に、私たち社員やスタッフ、芸人が下川町に足しげく通い、様々なプロジェクトを発足させ、発信していきたいとコメント。

内閣府 地方創生推進事務局次長・岡本直之氏
地方創生担当大臣よりいただいた祝辞を代読され、下川町と吉本興業の連携がより広く全国に広まり、先駆的な取り組みになるであろうことを述べ、今後に期待を寄せていました。
外務省 国際協力局 審議官・牛尾滋氏
「下川町と吉本興業、SDGsの活動におけるトップランナー同士が連携することで、よりよい活動を展開し、我々に広く知らせていただきたいし、また我々もそれを世界に広めていきたい」と今後の展望について述べられました。

国連広報センター 所長・根本かおる氏
今回の連携について「まさにThink Globally, Act Locally(地球規模で考え、足元から行動せよ)であると思います」と述べ、今回の連携協定を心から嬉しく思うとコメントされていました。

北海道下川町 環境未来都市 SDGs推進戦略室 室長の蓑島豪氏
「プロジェクト“下川町株式会社”」は、2030年に向け、下川町で暮らす約3400人の人々と吉本興業のエンターテインメントの力が協力して下川町の魅力を高めて発信していく、地域創生の新たな形の取り組みのこと。
吉本興業の強みである「コンテンツ力」「プロモーション力」「デジタル展開力」を活用することで、下川町の魅力を最大限に引き出し、まだ活用しきれていない地域資源に新しい価値を加えることで、地域発の取り組みとして日本国内やアジア、世界に向けて新たな可能性を発信することを目指します。そして、パートナーとの協働を通じて、より大きな規模での社会価値の創造とその最大化を図ります。

具体的には、
① 下川町のホンモノ
特産品を全国・世界へ届けること
②「笑い」を心のインフラに
笑いやエンターテイメントで人と人を笑顔でつなぎ、コミュニティを豊かにする
③ スキージャンパーのまち
スキージャンパーの聖地として、ワールドクラスの選手を輩出していくまちとしてのPR強化

以上についてご説明させていただきました。
さっそくこの場で特産品の紹介となり、登場したのが木村祐一とガンバレルーヤの2人。
SDGsについて聞かれると木村は上智大学で行われた学生によるフォトコンテストに審査員として参加したことを話し、そこで世界の貧困を捉えた写真を涙ながらに見たことを告白。ガンバレルーヤもJICA横浜のSDGsトークショーに参加したときのことを振り返り、「私たちにもできることがある、まずは知ることが大事だと思った」と話します。
紹介されたのは、下川町の町の木でもあるトドマツで作られた優しい色合いのテーブルや自然な香りのエッセンシャルオイル、下川町の寒暖差(60度)が作り出す優しく甘みのある卵「下川60」、フルーツトマト、トマトジュース、生クリームあんぱんなど、さまざまな特産品たちと、下川町のイメージキャラクター・しもりん。
卵は、割ってみると黄身がレモン色をしていて、殻の色も珍しくピンクがかった色をしている、見た目にも美しい卵だったり、やはり寒暖差があるおかげで甘みとコクのあるトマトジュースができたりと、もっと全国に広めたい特産品がいっぱいの下川町。3人とも試食できるものは全て試食し、「おいしい!」と舌鼓を打っていました。

下川町教育委員会 ノルディックスキー指導員・伊藤克彦氏
「下川ジャンプ少年団」を始めとする、スキージャンプのまち下川町では、今までに6人のオリンピック選手を輩出していますが、その中でも葛西選手は、別格の存在であることを説明されました。
北京オリンピックに向けて新たなメダリストを育てたいと語りました。
ここで、スキージャンプのレジェンド・葛西紀明選手からのコメントVTRが紹介されました。
吉本芸人を代表して、西川きよし師匠
「僕が吉本興業にお世話になって今年で54年になりますが、僕が入った頃は、吉本興業が世のため人のためになるなんて想像もつかんかったなぁ~」と話したあと、「まずはみんなで下川町に行かせていただいて、笑いで盛り上げさせていただきたい。みなさんと協力して、小さなことからコツコツと頑張ります!」と決意を語りました。
そして、ここでサプライズが!
なんと今日が72才の誕生日というきよし師匠に、サプライズで谷町長より、下川町の特産品である「手延べうどん」を年齢の数である72束プレゼントされます。「師匠はうどんがお好きだと聞いて……」との言葉に恐縮しながらも「こりゃヘレンも喜ぶわ」とニコニコの西川でした。

最後に調印式が行われ、会見は終了。
北海道下川町と吉本興業は、この取り組みをパートナーシップのモデルケースとし、 環境の価値、社会的価値、経済的価値の創造により、2030年における下川町のありたい姿、人と自然を未来へ繋ぎ、「ローカル力」「エンタメ力」で世界を変えていきます !